Posted By hiei8201

Created at 2019/02/06 20:08:11
Updated at 2019/02/06 20:08:11

このレビューは株式会社リンクスインターナショナル様より製品をご提供いただいた、提供レビューです。

ファイルサーバーにぴったりな静音ケース

【Antec P5で自作】

 

前々から建ててみたいと思っていたファイルサーバー。

今回、ピッタリのケースをレビューさせていただくことになり、一台自作する運びとなった。

 

組むにあたって、ケースに求める要件は以下の通りだ。

 

・RAID1が組めるドライブベイがあること

・静音性に優れていること

・インテリアの邪魔にならないこと

 

今流行りのケースといえば、光り物を搭載した内部を見せるガラスやアクリル製のサイドパネル、そして冷却重視の構造が主流であり、所謂爆音PCになりがちだ。

それに対して、今回レビューするAntec P5の一番の特徴は静音性重視であろう。

 

【使用するパーツ紹介】

今回は以下のパーツを使用して、ケースの使用感を検証する。

 

CPU: Intel Core i3 8100(クーラーは付属のリテールクーラー使用)

マザーボード: ASRock Z390M Pro4

RAM: Corsair Vengence LPX DDR4-2666 8GB×4

電源: SeaSonic FOCUS SSR-450FM

SSD: SanDisk SSD PLUS 240GB

HDD: SEAGATE Barracuda 3TB×2

ケース: Antec P5(ケースファンは付属の物を使用)

 

【ケース外観】

ケースの各部を詳細に見ていこう。

 

1.天板

 

今どきのケースには珍しく、天板はメッシュではなく密閉式である。

インターフェイスは、電源スイッチ、リセットボタン、マイク、イヤホンジャックにUSB3.0が2ポートと、必要十分だ。

 

2.フロント


シンプルでPC環境や部屋のインテリアを乱すことないデザイン。

フロントパネルは開閉式で、フタを開けると、5インチベイとファンのフィルターがある。

フィルターはワンタッチで脱着でき、メンテナンスのしやすい構造だ。24センチのラジエーターも設置可能である。

 



3.サイドパネル

フロントパネルと同様に、裏側に吸音材が貼ってある。

手回し可能なネジで固定、取り外しが簡単に行える。

 

4.リアパネル

 

12センチファンが搭載可能。

PCIe拡張スロットは4本あり拡張性はそこそこある。下部にはATX電源が搭載可能。

 

5.底面

 

電源の設置スペースに吸気口がある。内部にはスポンジが貼ってあり、電源の振動を吸収できる。

ケース底には高級オーディオのようなインシュレーターが付いており、通気性、静音性に貢献する。

 

【ケース内部紹介・組み立て】

ミニタワー型のP5は、小さいながら拡張性をもたせようと、随所に工夫が見られる。

実際に組み立てながら、内部を紹介する。

 

1.マザーボード搭載スペース

 

マザーボードは、Micro-ATXとMini-ITXに対応する。

Micro-ATXの場合、右下のスペーサーを取り付けるネジ穴はないので注意。

CPUクーラーは155mmまで対応しているので、12センチファンの空冷CPUクーラーは余裕で搭載できる。

 

 

2.ドライブベイ

フロントに5インチベイ1箇所、下部に3.5インチベイ2箇所がある。3.5インチベイは、ツールレスで固定できるタイプだ。

2.5インチベイの設置場所が工夫されており、3.5インチベイの上部、5インチベイの下部、そして、側面に貼り付けるように2箇所設置が可能である。

側面に関しては、ゴム製のスペーサーが付属する。


3.裏配線スペース


裏配線スペースは約2センチほどの奥行きが有り、ミドルタワーケース同様の感覚で配線ができた。ただし、吸音材の厚さを考慮する必要がある。24ピンケーブルは要注意だ。

ケーブルホールも配置が工夫され、柔軟な裏配線が可能になっている。

マザーボードによっては、CPU補助電源が若干通しにくいので注意が必要である。

 

4.組み立てた感想


組み込み完了。グラフィックボードのない構成なので、内部には余裕がある。

コンパクトなケースなので、内部の作業がしにくいのではないかと心配したが、仕切りの無い設計のため、作業はしやすかった。

 

エアフローも良好である。

静音ケースでは冷却が心配になる人も多いはずだが、P5に関しては要所をしっかりと抑えてあるので、よほど発熱の多いパーツを組み込まない限り問題になることはないであろう。

 

今回の構成では、かなり内部に余裕があるが、ビデオカードは最大36センチのものまで対応するなど、拡張性は高いと言える。

 

【ファイルサーバーとして運用した感想】

 

BIOSでの温度。ファンをSilentに設定しても、冷却は十分である。

動作音に関しては、Intelのリテールクーラーで、平常時は生活音に紛れて聞こえなくなるレベル。

CPUに負荷をかけると、ファンの音がかすかに聞こえるが、気にならないレベルである。

HDDの書き込み音も、吸音材とインシュレーターのおかげでかなり軽減されている。

 

重量は本体が約6.5Kgで、ミニタワーケースにしては重いほうだが、持ち運び、設置には特に支障はない。

 

コンパクトながら拡張性も高く、冷却も十分に行えるので、静音性の高いコンパクトなケースを求める人には、是非おすすめしたい逸品である。