Posted By Ivarn

Created at 2018/07/01 14:16:27
Updated at 2019/05/29 00:30:02

次期メイン PC の模索... いくつか難点はあれど、良い製品です!

【追記】

一部で話題?にのぼった格安デュアル 10G NIC NB-INT-X540T2 を買ったのですが、CPU 直結の PCI Express スロットでは動作させることができませんでした。

デバイスは認識され、HWiNFO やデバイスマネージャーにも NIC として認識されているのですが、どうやっても…、OS クリーンインストールしてもドライバーがあたりません。

ちなみに、四つ目のデバイスは Intel  Wireless-AC 9260 を変換カードかまして搭載しているものですがデュアル 10G NIC の挿す位置を変えて動作するようになると、帯域幅の問題か何の問題か確認できませんでしたが、PCIe 接続になる Wi-Fi 部分が認識されなくなりました。( USB 接続の BT 部分はそのまま動作していた…。)

Ryzen 5 2400G など Ryzen APU では CPU から x8 レーン分 1 スロットしか引っ張り出せません。

やむをえず、チップセット側の x16 形状 x4 帯域幅のスロットに挿して確認。
無事に動作しました。

…なんでやねん( ;´Д`)

というわけで、製品規定のバス帯域幅を下回る、なおかつ 1000BASE-T のギガネットワークでしかありませんが、Internet SpeedTest してみました。

--- ここまで 2018/08/19 追記 ---

 

現在、メイン PC は Intel Xeon E3-1231 v3 という Haswell 世代( LGA1150 )の製品環境です。

特に性能的には問題ない(ライトなゲームとネットブラウジングがメイン)のですが、最新の NVMe SSD を使うには M.2 ソケットが PCIe Gen2 x4 だったり、PCIe Gen3 が CPU からグラフィック向けの x16 分しかない…などなど、インターフェースの面で時代遅れ感が否めません。
※たとえば、最新の I/O インターフェースを使うのでなければあまり影響はありません。
 USB 3.0 でも十分な速度はありますし、あるいは「インテル イーサネット・サーバー・アダプター I350-T4V2」のようなサーバ用 2 ポート NIC でもバスインターフェースは“PCIe v2.1”“x4 Lane”です。
 4 レーンのスロットがあるマザーボードなら、Z97 世代のマザーボードでも活用できます。

 

ハードゲーマーやオーバークロッカーでもないので、最新ハイエンドスペックの製品、パーツが必要なわけでもなく、そのコスト負担もできないのですが、元? AMDer としては Ryzen シリーズに興味津々です。

というわけで、次期メイン PC に中庸な立ち位置で Vega コアクラスの GPU 統合という新味もある Ryzen 2400G に手を出してみたのでした。

 

結果、下記 CINEBENCH のように CPU 性能は向上(わずかですが…)!
グラフィック( OpenGL )はさすがに NVIDIA GeForce GTX 1060 6GB には及びませんが、もともとゲーム用、メイン PC の二台構成だったものをデュアルブートで統合した環境から、メイン PC 部分の移行が目的なので十分な結果です。


※結果が二つあるのは、購入直後にセットアップしてとりあえず試してみた結果が残っているためです。
 実際の運用に向けて、ブラウザ他セットアップして落ち着いた結果が “Your Score” の結果です。

上記スクリーンショット結果の通り、Xeon E3-1231 v3 とコア/スレッド数は変わらず、クロックアップしている分、性能向上が見られます。
( 726 → 757 )
PC としてはメモリも DDR3 → DDR4 と更新されており、妥当なスコアアップなのか?はアーキテクチャも異なるので単純には見られませんが、私的な更新のポリシーであるスペックアップと性能向上は問題ありません。

使用感としても、若干クセ?のような挙動、応答性の差異があるような気もしますが、マザーボード UEFI の数回の更新、ドライバーのアップデートを経て、安定性の面でも落ち着いてきている感触があります。
通常の PC 使用において、特に問題はなくハードな使い方を想定されているのでなければ万人に問題のないハードウェア、APU と言えるでしょう。

 

ただ、ここからは私見になりますが、AM4 プラットフォームとして見ると粗が目につきます。
たとえば、端的で一番目立つのは Radeon Software ドライバーパッケージです。
本機はメイン PC 更新想定に、システムドライブ用に Intel 760P(256GB) NVMe SSD を採用しました。
そして、購入当初の初期インストール時からずっと搭載しています。
この環境では、下記スクリーンショットのような警告が表示され、RAID ドライバーが導入できませんでした。

素直に警告内容を直訳して理解すると、NVMe SSD にシステムがインストールされているところに RAID ドライバーを入れると OS がブートできなくなる( unbootable )…というのです(*´Д`)
これがもしこの内容通り、つまり私が何か間違えていないのだとしたら、NVMe SSD をシステムドライブにした環境ではチップセットの SATA RAID が使用できないということになってしまうように思われます。

また、これ以外でもチップセット用の Radeon Software をインストールすると GPU ドライバーも含まれるの?含まれないの?といったことがいまいち判然としません。
Ryzen 5 2400G 、Ryzen 3 2200G リリース当初の GPU ドライバーは、チップセットドライバーよりもバージョンナンバリングが古く、チップセットドライバーインストール後に GPU ドライバーとして配布されているパッケージがインストールできなかったり、久しぶりの Radeon ドライバーパッケージには悩みました。

まるで、Windows XP 以前の初期ドライバーインストール順で性能(主にゲームなどの DirectX 関係で影響があったような記憶ですが)影響がある、というので Intel ですらインストール順のサポートページがあったくらいです。
※現在はすでにページが確認できません。
 「Windows7:OSやドライバのインストールの順番 - ぼくんちのTV 別館」ページにて、下記情報が見られるようにその昔はサポートページがありました。

  • インテルのサイトで調べる

OSインストールの手順・順序について検索をかけると、やはりそれなりの情報は出てきます。
しかし、最近のマザーボード(Core i7、i5等に対応した製品)では、OSインストールの手順を指南するページは見当たりません。

しかし、
グラフィックス ― ドライバーの更新と読み込み順序
▲探した限りでの最新ページ。
G31 Express、モバイル 965 Express チップセットの頃までの情報。2008年。Core2 Quadの頃でもやはり手順通りのインストールが推奨されてます。

ドライバ・インストール手順 ―― Intel(R) Desktop Board D850EMV2 製品サポート
ドライバーをインストールする順番 (875P / 865G / 865PE 搭載ボード) ―― インテル® デスクトップ・ボード 製品サポート
ドライバーをインストールする順番 (850 / 845 / 830 / 820 / 815 / 810 搭載ボード) ―― インテル® デスクトップ・ボード 製品サポート
▲さらに古いマザーボードでは製品の個別ページでも手順通りのインストールが推奨されてます。

万人向けに広く提供、普及を考えるには、Radeon Software ドライバーパッケージの利便性向上を図る、あるいはサポート情報、広報内容の拡充が必要と考えられます。
それなくして、とても万人に素直にお薦めすることはできません。

Athlon で飛躍的なシェア獲得に至った際も、AMD は製品仕様では十分な、いや、巨人 Intel に対して伍する状況を作り出す十二分な製品仕様を実現したと AMDer の贔屓目を抜きにしても言えると思うのです。
しかし、それをさらに押し広げ、シェア拡大に結び付けるには不十分な販促活動しか行えていなかったのではないでしょうか。
特に、そういったサポートの面はサーバー向けなど法人市場に対する営業ではよりウェイトの大きい、つまりインパクトの大きい結果につながるように思えます。

つまるところ、Radeon Software はそのようにインストール順の説明、チップセット向け、GPU(および APU )向けドライバーパッケージの関係性の明瞭化(のための説明等)などといった製品そのものの仕様、機能以外の部分を拡充する必要性があると思うのです。

などと、古き AMDer が過去をも振り返りつつ届きもしない苦言を呈してみたのですが、普通に使う分にはドライバーパッケージの更新機会はそう多くなく、使い始めれば特に問題はありません。
そういった、いわゆる自作のマイルストーンというか洗礼的な部分を苦にしないのであれば、手放しでお薦めできます。

また、AMD プラットフォームの明確な利点として、Intel に比して長くプラットフォームを使い続けられるという点があります。
昨今の Intel プラットフォームは Tick-Tock 戦略の結果?、二世代もまたけばプラットフォーム一新を伴わずには CPU 更新などが行えなくなりました。
たとえば、私の現メイン PC である Z97 環境からの更新では、流用可能な基幹パーツはありません。
CPU 、マザーボードは然り、メモリーも DDR3 → DDR4 への更新が必要です。さらに、使い勝手の面でもより向上を考えると、NVMe SSD の更新もしたくなります。
つまり、流用可能なものはグラフィックボードとストレージ( HDD や普通の SSD など)他しかありません。
(当然、新規に組むことを考えれば PC ケースや電源等は活かせますのでその分のコストはかかりませんが…。)

AMD プラットフォームであれば、第一世代 Ryzen から第二世代まで CPU 換装のみでアップグレードが可能です。次世代ではどうなるか、まだまだ先のことになるのでわかりませんが、AM4 プラットフォームでは現在でも A-シリーズ APU が提供されており、私が購入した ASUS ROG STRIX B350-F GAMING でもサポートリストに載っています。

このように、長く使えることが期待できるという利点もあります。
Radeon Software ドライバーパッケージのような弱点さえ補強されれば、万人に手放しでもお薦めできるようになる素晴らしい可能性を秘めた製品と思います。