Posted By ちゅろめ

Created at 2018/08/29 17:17:53
Updated at 2018/08/29 17:17:53

格安6c12tの先駆け

こんにちは、ちゅろめです。
今更乙って感じになりますが愛用しているCPUのレビューです。

パッケージなどは腐るほどレビューがなされているので割愛します…。

付属品はスッポンしろと言わんばかりのグリスがついていることで話題になったWraith Spire(LED非搭載)や第一世代Ryzenロゴをあしらったエンブレムシールなどが同封されています。
価格は発売当初ですでに3万円、私は発売二か月後に26000円ほどで新品購入しました。

製品スペックついでにCPU-Zでご紹介

コア電圧高いのはマザボの自動設定だから…
14nmプロセスを使用した6c12tでベースクロックは3.2ghz、全コアブースト時は3.4ghzで動作します。
長年AMDの弱点だったIPCはインテルのHaswellと同等かそれ以上というレベルにまで向上しており先代のFXシリーズとは比べ物にならないほどです。

しかし何よりも特徴的なのはその省電力性と価格、当時アンダー三万円というと4c4tの第七世代core i5が定番で6c12tはx99などのハイエンドプラットフォームでしか味わうことのできない物でした。
そこに一石を投じたのが我らがAMD、同性能インテルcpuの半分の値段で半分の消費電力という離れ業をやってのけ見事に市場の注目を集め、インテルの殿様商売を崩し長かった4c8t時代に終止符を打ったのです。
第二世代ryzenや第八世代core iでメニーコアcpuが増えた昨今ではさほど感動することもないと思いますが当時この価格でこの性能は反則レベル、私のような貧乏学生の懐にも優しい値段でcinebench r15で1000cbを超えるというのは男心に火をつけるものがありました。


とまぁここまでひたすらAMDを持ち上げてきましたが、どんなにいい製品にも穴はあるもので発売当時Ryzenの注意点として騒がれたことがいくつか。

まず一つ目はインテルと比べてゲームに不向きという点。
ゲーム側がインテルに最適化している場合もありますがいまだにシングルコア性能はインテルに分がありゲーム関係のベンチマークなどでは同等スペックのインテルCPUに劣ることがあるのは事実です、第一世代ですのでzen+では多少改善していますがクリエイティブ用途の方が適しているといったところでしょうか。


二つ目は4ghzの壁。
省電力に振った第一世代zenアーキでは俗にいう「4ghzの壁」というものが存在しており、全モデルがOCに対応しているもののインテルほどの劇的なOCが見込めません。
ハイエンドマザーを使っても4ghzちょっとが関の山といったところでしょうか、私の1600でも4.05ghzがギリギリ通るかなといったレベルで5ghz常用などの可能性があるインテルcpuに比べると見劣りします。
この点に関してはそもそも素の価格対性能がかなり優れているので限界OCの必要性がないという点で言い訳できます(爆)
だってフルHDでちょっとゲームするくらいなら困らないんだもの。

最後はメモリの互換性。
メモリコントローラーをcpuに内蔵するRyzenですがインテルに比べて高クロックメモリへの対応性が低いという問題がありました。
特にリリース当初は3000mhz越えですら手こずる事例や適当なメモリを選ぶと動作しないという場合がありメーカーからメモリサポートリストなどが出され、「Ryzen対応」をうたったメモリなども登場しました。
なお現在はzen+で互換性が向上したのはもちろん、度重なるagesaのアップデートで3400mhzなどのメモリも動くようになりました。


あんまりRyzenばかり持ち上げていると古参AMDerの方に怒られそうですがご安心を、1055t環境とFX-6300環境が現役で動いています。
タイトルを「格安6コアの先駆け」としなかったのは真の格安6コア先駆け、phenom2 1055Tの存在があるからです。

先代格安6コアとなる1055tやFX-6300と比べても技術の進歩は圧倒的で、TDPに関しては1055T(リビジョン変更後)とFX-6300が両者ともに95wであるのに対して65wと大幅な省電力化、マルチコア性能に関しても1055tやFX-6300の2.8倍近く(cinebench r15比)の進歩を遂げており十二分に格安6コアの座を受け継いでいると言えます。
体感だとやはり普段使いでの大きな差はIPC。

FXでまさかの退化を見せたIPC、実際同クロックだとFX-6300を1055tが上回るほどでしたが3m6tということも原因かもしれないが
どちらにせよIPCが低かったのは事実、ブラウジングなどの普段使いにおいてもIPCの進歩は体感できました。



さて、最後にRyzen 5 1600の「現状」について。

現在Ryzen 5 1600の価格はzen+登場などもあり最安で16000円ほどにまで下落、さらにコスパが光ります。
また先述したメモリ相性問題などもbiosアップデートで改善されました。
私の使用しているASUS crosshair 6 heroでは非サムスンBダイの安メモリでも1.35vほどで3200Mhz常用が可能、レイテンシを緩々にして電圧を1.45vにすると最高で3468mhzでベンチマーク等が走るくらいまでは改善しています。
サムスンBダイ採用のOCメモリなら3600mhz常用の可能性もあるのではないでしょうか。


AM4ソケット自体次世代のzen2などにも対応しており息の長いプラットフォームになることが予想されています。
ご自宅でphenomやFXが現役のAMDer各位は1600や8コアの1700等、値下がりした第一世代Ryzenを繋ぎに使いzen2に備えてみるのもいいかもしれません。