Posted By ちゅろめ
Created at 2019/01/03 22:04:36
Updated at 2020/03/18 21:27:04
ぼやーっとしてたら2018年最後のレビューも新年最初のレビューも逃しました、ちゅろめです。
急にツイッターにれび子さんとやらが登場してて驚きました(これがずっと書きたかった)
FX発売後intelに対して劣勢だったAMDを復活させたジムケラー謹製のCPU、Ryzen。
そんなRyzenの弱点の一つがメモリの重要度に対してメモリコントローラーが弱い事です、今回はRyzen向けの高パフォーマンスメモリのレビューをしたいと思います。
2019 7/10 そこそこ使ったのでOC関係の記述を追加
やっぱりメモリといえばこの立て方ですよね~
え?やらない?そうですか…
※メモリOC情報を記録したxmpプロファイルはインテルの規格ですが各社マザーにおいてAMDプラットフォームで使用するための機能があるためxmp表記のまま記述します。
~製品仕様~
・DDR4 8gb*2
・定格2400mhz@1.2v
・高さ40mm
・XMPプロファイルを適用することで3200mhz 14-14-14-34@1.35vで動作
パッケージが簡素なので付属品についての解説はいらないですね、プラ製のケースにメモリ本体とG.skillおなじみのエンブレムシールが入っています。
個人的な感想ですがこのエンブレムシール結構好きなんですよ、ヘアラインをあしらったデザインが格好いいです。
メモリ本体の画像です。
艶を帯びた黒でカラーリングされており同社製品のTridentZなどとは違い良くも悪くもオーソドックスなデザインのヒートシンクを採用しています、昨今のRGBブームの流れには合っていませんがCPUクーラーに干渉しにくくどんな構成でも問題なく対応できるという利点も生み出していると思います。
以前はシリアルナンバーからメモリICの特定が出来たのですが18年頃から不可能となってしまいました、どちらにせよryzenで使用する場合はメモリ周波数の天井があるのでそこまで神経質になる必要はありませんが…。
~検証機材~
・Ryzen 5 1600(レビュー)
・ASUS ROG crosshair 6 hero(レビュー)
・sapphire RX480 nitro+(レビュー)
・360mmラジエーター*1 CPUのみ本格水冷
XMP適用後、さくっと3200mhzで起動しました。待って今気づいたけどこれtRC緩くなってね???ちゃんと起動しますっ!
3200mhzなのにcl14という極まった設定となっておりメモリ耐性の弱いRyzenでこの設定が出来るというのは流石としか言いようがありません。
また海外フォーラムからの情報ですが本製品はOCメモリ採用例が多くRyzenとも相性の良い「samsungBダイ」のメモリチップを採用しているようです、私が以前使用していた廉価メモリが3200mhz常用にcl18ほどまで緩めなければならなかったことを考えるとBダイの優秀さが判ります。
cinebenchR15のマルチコアスコアも2400mhzのときと比べると数十cb向上しており、しっかりとOCメモリの効果が感じられました。
私は別に生粋のOCerと言うわけでもないのですが、にわか知識でryzen環境でこのメモリをOCした感触について少し書きたいと思います。
ほぼ個人用のメモを兼ねていますが、もし似たようなメモリを使っている方の参考になったら幸いです。
と言うかむしろ詳しい方教えてください
☆検証環境
zenにx370といった、今となっては最低限の環境です、zen2は例外としますがzen+にx470ハイエンドだともう少し向上するのではないでしょうか。
ProcODTは53.3ohmがちょうどよさそうです。
cmd2Tは1Tでも3600mhz回ってくれました、3600常用なら2Tが安全かもですね。
☆xmp以外にCPUベンチ以外にも使えそうなレベルの設定
1.35v
3200mhz 14-14-14-28-50 2nd以降はゆるめ
xmpより少し詰めた設定です、soc電圧を上げればxmpを越えても安定して動くと思います。
trcは本当にタイトにするなら14+28=42がいいのでしょうが、trcを大きくしたほうが周波数的に回りやすくなるので緩めておきました。
xmpだとtrasが34になっていますが28でも大丈夫そうです、trrdS、Lは4、6でtfawは20にしておきました(最低16?)
常用に関してはそれ以降のレイテンシは書いてるときりが無いので割愛、一度autoで起動させてから手打ちで様子を見てもいいかもしれません。
3466mhz 16-18-18-36-58 2nd以降は3200と同じ
例によって常用なのでtrcは緩めてます、trrdS、Lは安定を取るなら6、9でいいかもしれません。
16-16-16-36とかだと流石に1.35じゃ不安になってくるのでこのレベルです。
1.4v
3200mhz 14-14-14-28-42
電圧を0.5v盛ってtrcをきつくしました。
trrdS、Lを両方とも4、tfawは18くらいでも大丈夫そうです。
3466mhz 16-16-16-36-52
電圧盛った分で詰めた感じです、ほかは上と同じ。
☆常識的な電圧でcinebenchが動く設定
3466mhz 14-13-13-26-39、1.35はなんともいえませんが1.4あれば動くと思います。
trrdS,Lは4、tfaw16、twdrS,Mは4,8でまぁ順当な設定ですかね、まだつめられるのかは私にはわかりません←オイ
trfcはautoだと1,2,4の順に319、192、132くらいで出ると思いますが240、120、100とかでも走りました。
3600mhz 14-13-13-26-48 、1.5vくらい必要な印象でsocも1.1くらいは盛ったほうが良さそうです。
2nd以降は上と同じ、trfcだけ260、130、110くらいに緩めてあとはちょっときつめのタイミングで出しました。
12-11-11-28みたいなタイト設定だと起動はしますがcinebench完走は2nd以降をかなり緩めても速度に見合った結果が出なかったのでmemtest回したらエラーだらけとかでしょう、そこまでやるならhofの高選別メモリとかが必要でしょうしそもそもzenのメモコン耐性的に限界だと思います。
☆3600mhz常用について
電源切断からのコールドブートが一番ハードル高いので環境によってなんともいえませんがゲームベンチくらいなら16-18-18-36でも普通に動きます。
trrdS,Lを6,9、tfaw以降ユルユルなら常用も出来るのかもしれませんが安定を取るなら16-18-18-36で2ndを少しつめるた方が思います、18-20-20-40くらいになってくるとhynixダイなG skillのsniperXとかでも回るらしいので旨みはなさそうです。
3600mhzをzenとx370で使うのは余裕のあるメモリでもかなり際どいのでオススメはしません、3466や3533でレイテンシを下げたほうがハードルが低いと思います。
☆ベンチマークスコアの具体例
タイミング例にあげた3600cl14、2nd以降タイトなやつです、cinebenchはブレやすいうえに環境によって差はありますので参考までに。
3.8ghz縛りでベンチする遊びをしていたのですが1770cbを越えることができました、2400mhzで回したときと比べると100cb程アップしていることになるのでここまで伸びてくれると面白いですね。
3.8ghzでメモリ縛りのほかの設定としては
って感じでした、ここまで変わると面白いですよね。
ちなみに常用電圧に関してsamsungBダイ自体は高電圧耐性も優れているのですが、amdが1.45vを超えて常用するのはメモコンをいためる恐れがあると言っているのでまぁ1.35から1.4くらいにとどめておくのが安心だと思います。
かなり満足度の高い買い物になったと思います。
ただでさえ高レベルな周波数とタイミングのうえ、製品自体が優秀なのでそれ以上のオーバークロックも可能という素人にも玄人にも受け入れられる仕様は他人にも安心して薦められますね。
逆に欠点といえば若干古いデザインと価格の高さです。
価格に関してはOCメモリの宿命といえますがデザイン面は残念ながら今風ではありません、どうしても気になる場合は別途ヒートシンク(レビュー)を装着するのもいいかもしれません。
メモリ周波数がパフォーマンスを左右するRyzen、メモリに迷ったらこの製品を選択してみてはいかがでしょうか。
2019 7/10追記
購入当時はこれでも25000円ほどの価格であったことと、zen2登場以前だったので良さげだったのですが、メモリの相場が下落した今となっては4000mhzオーバーのメモリが8gb*2でも20000円以下で買えるようになったのであまり選択肢には入らないと思います。
コイツに無理させるより最初から高クロックでxmpが設定してあるものを選んだほうがいいでしょう、zen+環境で4000mhzを記録したtridentZ neoなどもアナウンスされていますしそちらをオススメします。