Posted By ちゅろめ

Created at 2019/01/27 22:08:46
Updated at 2019/03/19 18:57:33

メインストリーム4コア時代終焉の立役者

ちゅろめです。

今更ながらZenの中でもコストパフォーマンスで人気を博した名CPUを入手してきました。

☆先にレビューしたRyzen(あわせてお読みください)

パッケージは今のところRyzen7自体で共通なのでこの写真だけだとzenなのかzen+なのかすらわかりませんね、タイトルのとおりZen8コアの最下位モデルである1700です。

2019年1月3日、秋葉原のじゃんぱら店頭にて新品未開封を23000円ほどで購入しました。

 

まずはこの石が登場したときの印象でも…

以前書いたRyzen 5 1600のレビューでも軽く述べましたが初代RyzenであるZenが登場したときのインパクトは目を見張るものがありました。

それまで4コアばかりだったメインストリームに圧倒的低価格と省電力性で8コアを売り出したことは一気に自作PC市場を盛り上げたと思います。

そんな8コアRyzenの中でも最上位である1800xと同等レベルに人気のあったCPU、それが1700です。

最下位モデルと言うこともあり上位に比べ価格が安く、TDPも65wであるため小さいクーラーでも安心して運用できるといった他のモデルと比べて入手と使用の両方の面でハードルが低かったのが売れた要因の一つといえるのではないでしょうか。

また、1700は他のモデルと比べてTDPが低い=低電圧で運用できる固体が用いられている?などと言う説がでたこともあり高周波数での耐性こそ1800xに劣るもののOCして上位CPU相応の性能に向上させる、所謂下克上的な魅力もありました。

さて、軽く解説したところで紹介していきたいと思います。

~製品仕様~

CPUコア数:8

スレッド数:16

基本クロック:3.0GHz

最大ブーストクロック:3.7GHz

TDP:65W

ソケット:AM4

 

(どうしよう今更ピンボケしてることに気づいた…)

パッケージおよび内容物です。

石本体のほかにエンブレムシールとリテールクーラーが付属しています。

このクーラーは1600等に付属しているものとは違い銅芯が入っている上、RGBLEDで光るタイプとなっておりIntelのクーラーと比べて出来の良い物となっています。

組み付けなどは従来のPGAと全く同じなのでさくっとCPU-Z。

今となっては珍しくはないですがやはり8c16tの表示が男心をくすぐります。

特筆すべき点はありませんがZen+と比べると各種レイテンシが大きいためIPCで劣ります、ここら辺は先に投稿したRyzen 5 2600のレビューで軽く解説しているのであわせてお読みください。

アーキテクチャ等の仕様については1600、2600のレビューを呼んでいただければ判ると思うのでさくっと性能紹介です。

~検証機材~

みんな大好きcinebenchR15。

右側がCPU定格でメモリ定格(2400mhz)、要するに全て低格でのスコアです。

スコアは1418cbとなっており、6コアモデルである1600定格が1100cb強であることを考えるとコア数の分順当に上がっているといえるのではないでしょうか。

水準的には8700k定格などと同じくらいのレベルですかね、シングルコア性能で劣るのでゲーム用途などでは残念ながら勝負にならないでしょう。

ですが価格や登場時期的に本来の対抗は6700kや7700kといった4コアCPUであったことを考えるとこの性能は驚異的ではないでしょうか、発売当初店頭のデモ機で圧倒的速度で行われるベンチマークに見とれていた自分を思い出します(笑)

 

左側は4ghzのOCに今回使用したメモリのXMP適用となる3200mhzCL14をあわせたときのスコアです。

スコアは1773cbと定格と比べて300cb以上向上しました、周波数もさることながらRyzenにおいてのメモリの重要度が判りますね。

なお個人的な印象ではZenの天井が4ghz付近であることを考え、耐性や消費電力面の観点からOCするのであれば同世代最上位の1800xと張り合えるレベルになる3.8ghz程にするのをオススメします。

3.8ghzレベルであれば急に欲求電圧が跳ね上がるといったこともありませんし発熱に悩まされるといったこともないでしょう、参考までに3.8ghzにメモリ3200mhzCL 14でのスコアは1695cbでした。

~総評~

Zen+と比べると見劣りする点は多々ありますがそれでも「優等生」といった印象を受けました。

消費電力の低さ、価格の安さ、発売当初からの強みは未だに失われていないと思います、本格水冷ではありますが360mmの薄型ラジエーター1つの私の環境でも定格ならcinebench中40度以下に収まるなど5960xなどさらに古い世代の8コアを考えるとかなり扱いやすいです。

低いといわれるIPCもなんだかんだHaswell等の型落ちcore iとは張り合えるレベルですし高画質高リフレッシュレートでのゲーム等でなければさほど問題にはならないかと。

なにより世代交代で新品でも値段が落ちているのでお安く8コアを入手することが出来ます、私もそのクチで「8コアで遊びたいが2700xほどの性能は別に要らない」という思考で1700を購入したので「重量級ゲームはしないが編集作業などでマルチコア性能が必要」などの需要には効果的と思われます。

 

今更この石を購入する方もそうそういないと思いますがRyzen登場の衝撃に魅せられた身からするとやはりすばらしい石でした。

これから中古でRyzen機を組んでみたいなどという方にもオススメできる製品です。