Posted By ちゅろめ

Created at 2020/06/23 22:20:29
Updated at 2020/06/24 20:06:24

ジャンクX370マザーはZen2の夢を見るか? 

こんにちは、ちゅろめです。

いつもと若干方向性を変え、今回はジャンクで入手した型落ちマザーを簡単に紹介します。

終息品なので投稿しようか迷ったんですが既に製品登録してあったので勘弁して下さい。たまにはこういうネタ要素もありかなって

 

えーー、勘の良い読者の方は気づけるかも知れませんが、諸事情により画像が大変不足しております。

夢の終わりは突然に…

入手時はグリスの汚れが酷かった。

2017年のRyzen登場時に「AM4初のitxマザー」の称号を手に入れたのはコイツ。

特筆すべきは当時としても簡素な部類に入る基板上コンポーネント、itxによく見られる無線LANすら省いた代わりに価格の安さを実現しました。

同年七月には市場価格が一万数千円になり、末期には特価七千円ほどで投げ売りしていた店もあった気がします。

今回は秋葉原の「じゃんぱら2号店」にてサウンド不調の箱付きジャンクで購入しました。(なおサウンドは普通に機能した、ラッキー)

 

さて、いまさらこのマザーの詳細を必要とする人もいないでしょうから、かいつまんで紹介していきます。

 

電源フェーズは4+3の7フェーズ、白のヒートシンクはRGB制御で点灯、対応するTDPは95Wまでとなっています。

ストレージ用端子は基板上に縦設置SATAポートが4つと、背面にM.2端子が1つ。

 

リアI/Oです。

USB3.0が4つにUSB3.1のTypeA及びCが1つずつ、ビデオはDVI-IとHDMIを搭載しています。

ビンテージキーボードヲタクの僕としてはPS/2端子があるのが何気にうれしかったです。

先述したとおり無線LANは搭載していません、価格を考えればしかたないかな。

 

組み込んでみた① ~Zen搭載マシンとしての考察~

まず登場時期を考えZen8コアであるRyzen 7 1700を空冷で組み込んでみました。

 

スペック

  • Ryzen 7 1700 (レビュー)
  • G skill F4-3200c14d 16gfx (レビュー)
  • BIOSTAR X370GTN
  • MSI R9 290x Lightning ←かっこいいだろ!!!!!!!!!!!
  • RAJINTEK Ophion evo

電源が余り物の旧世代品なので配線がちょっと汚いですが、組み込んだ後の画像です。

単純性能だけで見れば無難な構成と言えるんじゃないでしょうか、win10をインストールし普通にゲーム等々できていました。

290X lightningがかっこいいので使いたかっただけ

 

OCに関してですが、BIOSの自由度が低い

  • 電圧設定がオフセット+,-でしかできない
  • ファンコントロールが数字直打ちのうえ独特
  • 設定項目が多いとはいえない

こともあり、常用レベルの設定しか試しませんでした。

廉価マザーなのであたりまえっちゃあたりまえなのですが、それを踏まえてもこの頃のBIOSTARのBIOSは同時期の他メーカーより遅れてる感が否めませんね。

 

CPUは3.8GHz駆動(1800X相当?)、他の板だと4GHz常用できる石なのですが電圧設定が不自由なのでここまでにしておきました。

メモリはITXの恩恵か良く回り、ベンチマーク程度なら3600 16-18-18-38@1.35vが可能。常用でも3466CL16あたりなら問題無く使えていました。

 

問題となったのがVRMの冷却

トップフローなので高負荷時も70度台で済んでいましたが、風を当てないと天井知らずに温度が上昇してしまいます。LINPACKでしばらく負荷をかけたところ80度を超えても上昇が止まりませんでした

やはり電源周りが貧弱な板なので電気食いな石はやめておいたほうが精神衛生上良さそうです。

 

そんなに悪い板という印象は受けませんでした。

BIOSTARの特性なのかPOSTも早いですし、定格で使用する分には特に問題もありません。

発売当時もコスパに優れるITX板としての立ち位置を確立できていたのではないでしょうか。

 

組み込んでみた② ~Zen2乗っけてムリさせてみた~

撮影時期にズレがあるので若干配管やパーツに差がありますが、3600Xを乗っけて水冷を組んだ時の画像です。

ラジエータは55mm厚360mm1本、EKのDDC3.2ポンプで回してます。

スペック

一応3600x対応してるっぽかったので載せました。というかこのケースに厚いグラボは窒息しちゃって五月蠅かった…。

画像には写っていませんがVRMには上下の吸排気に加えて、目の前にファンを置いて直接冷却していました。

このくらいファンをつけるとマザーにファン端子が二つしか無いのはさすがに窮屈でしたね、SATA給電のhubを使っていました。

 

とりあえず定格での常用は問題ありませんでした。

懸念としてはやはり貧弱なVRM。この板でブースト関連が強力なZen2を使うにはVRM冷却が必須だと思います。

ラジエーターも1本しか積んでいなかったので、BIOSからSMTをオフにして6C6Tで使っていました。

 

OCもZenの時と同じくCPUは絶望的だがメモリが比較的回るといった印象でした。

CPUは電圧設定の不自由さから倍率固定でのOCは絶望的、定格でブーストを活かした方がマシ。

 

メモリはZenの時と同じく、割と回ってくれました。

if1:1の3733MHzでは16-16-16-32-48@1.366v(電圧がオフセット+方式なので中途半端な値に…)

で常用が可能、各部電圧の設定項目の少なさから3800MHzでは回せなかったのですがX370としては上出来じゃないでしょうか。

1stタイミングのみの設定でも同じ傾向だったので、マザー側の2nd及び3rdの自動設定が優秀なんだと思います。

 

意外とBIOSTAR悪くないぞ?

 

 

オチ ~夢の終わり~

おまたせ。

 

冒頭で察した方もいるかも知れませんが、さすがにムリがたたったのか壊れました。

使用期間は3ヶ月ほど。

 

調子に乗ってSMT有効で3600xを使っていたのがいけなかったのか、メモリもしっかり詰めて常用してたのがいけなかったのか、元々ジャンクだからしょうがないのか…

まぁ多分遊びすぎました。

こういう板でOCはやめよう!!!!!買うならきちんと新品を買って好きなメーカーに投資しよう!!!!!!!!

 

~総評~

長所

  • itxマザーの中でも優れた価格(発売当時)
  • 簡素に見えつつ必要最低限の機能は搭載している
  • 優秀なメモリ耐性
  • POSTが早い

短所

  • 上位CPUを使うには心許ないVRM
  • ファン端子が少ない(二つ)
  • BIOSの不自由さ

 

私の不手際で最終的には壊してしまいましたが、悪くないマザーだったと思います。

短所としてあげた点も普通に使う分にはさして問題にはならず、itxサブPCとしての使用に十分耐えうるマザーボードです。

BIOSアップデートによりZen2でもしっかり動作するので中古パーツで見つけた際にはコイツで遊んでみるのも良いんじゃないでしょうか。

値段の割にはちゃんと作ってあるので個人的にはBIOSTAR結構良いと思います。

 

BIOSTARさん壊しちゃってごめんなさい

中古で型落ちパーツ漁るのも楽しい!!!!